地域の保護猫活動している方が、保護した個体である。近医にて受診するが、抗生剤の投与のみを指示された。特に検査もなく、病名も不明との事です。保護されてから約1ヶ月後に受診となった。
初診時の肉眼所見
左側腹部全域の脱毛並びに皮膚の損傷が認められる。舐める行動が非常に著しく、痒み行動が重度であった。
局部拡大所見
健全な部位との間には、線上の境界線が形成されている。広範囲に亘って、全て同じ病変と思われる。
組織検査所見
著しい炎症性細胞の浸潤と、皮膚の肥厚が認められる。炎症性所見は、全域に亘って認められる。更には、毛の培養検査によって、人畜共通感染症が検出された。これにより、治療も複雑となった。
局約2.5ヶ月後の所見
略全域に発毛を認め、鎮静化させることに成功した。保護猫ながら、投薬を行う事が出来たのがラッキーな点である。