3年前より近医に受診。犬種独特の皮膚症状との診断にて、シャンプーによるケアのみ行われていたとの事。
初診時
目周囲の脱毛、口唇全域における脱毛・痂皮形成・腫脹を認める。激しい痒みのため、こすりつける行動が頻繁に認められた。
左右の耳介の脱毛・フケ・腫脹
耳介は腫れて厚みを増している。重度のフケと脱毛を認める。
前胸・前肢の重度の脱毛・フケ
象皮様に増生し、厚みを増している皮膚が認められる。非常に強い脂臭を呈し、家中に広がる異臭があった。痒みは非常に激しい!
![矢印](http://www.matsubara-ahp.com/images/material/yashirushi.gif)
1ヶ月後
食事中に含有されている亜鉛の欠乏によりひきおこされる病態である。正常の皮膚バリアーが障害されて、二次性に細菌感染に陥ったと思われる。
目周囲と口唇
![目周囲と口唇](/wp-content/uploads/original2_img072.jpg)
脱毛の改善、フケの消失、腫脹の消失を明らかに認める。顔をこすり付ける行動も皆無である。
耳介の所見
![耳介の所見](/wp-content/uploads/original2_img073.jpg)
明らかな発毛、フケの消失、腫脹の消失を認める。毛が生えそろうには時間が必要。
前胸・前肢部
![前胸・前肢部](/wp-content/uploads/original2_img074.jpg)
明らかな改善を認める。象皮様の症状も高度に減退している。脂臭・痒み・フケは皆無である。後は、時間が必要である。生活レベルは非常に改善した。